こんにちは。UX KANSAIの徳見です。

6/4(土)ははてなさんのセミナールームを会場にお借りして、京都の街をフィールドワークしました。

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コンパクトだけど、両壁が使える(模造紙が貼れる)のでワークショップに向いているはてなさん会場。

はてなさんと言えば、UX KYOTOを運営されてきた関西のUXコミュニティの老舗。私もはじめてUXDを学んだのは、はてなさんの会場で実施されていたUXDセミナーでした。なんだか、故郷に帰ってきたような懐かしい気持ちになりながらの1日をレポートします。


観察するということ

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なぜ質的調査が必要なのか、調査方法の種類と特徴などを講義いただきました。私のメモから特にポイントだと思ったことを抜粋します。

なぜ、観察するのか

UXDでは質的調査がよく用いられ、特に観察が重視されています。
UXDは手法を覚えてできるものではなく、相手のことを知らないと喜ばせられないのは当然のこと。
また、人は自分の行動の意味や感情について正しく説明することはできませんし、そもそも意識してないことが多いため、インタビューのみで得られる情報は限られています。
そこで、大事なのが「観察」。

「なぜ、そのような行動をしているのか?」常に問を立てて観察することで、発見があり、その現場で聞き取りすることでその人自身も考えてもいなかったような感情や意味を抽出することができます。(後から聞いても、その人は思い出せない、または情報が欠落やねじ曲がることがある)

だから、観察が欠かせない。

「現場を見る」というのは、特に会社の中にこもって仕事をしているオフィスワーカーには意外と難しいのかもしれません。
でも、机に向かっていることが仕事ではないし、もっと積極的にユーザーがいるところに出かけていくこと、プライベートも関係なく人の行動に興味を持つことが大事なんだと思います。

トライアンギュレーション(方法論的複眼)

質的調査はそのデータの信憑性を疑われることが多いので、必ず3つ以上のデータ集めること

複数のデータを集めることは、仕事で質的調査をする上で大事なポイントだと思います。
私はよくインタビューと公開されている統計情報や過去のアンケート、ネットの口コミも調べたりします。これは単純にひとつのデータだけでは怖いからというのが本音かも。

TO-BEとAS-IS

調査の目的には「TO-BE(将来)」と「AS-IS(現状)」がある。

今回のワークショップは、仮説をもたずに対象に入り込んで新しいコンセプトを開発することが目的なので、「TO-BE(将来)」のための調査でした。
仮説を持たず、その場で判断をせずに観察するというのは、意外と難しい。
ついつい自分のものさしで測ろうとしがちなので、注意が必要です。


いざ、現場へ!

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「人はなぜ食べるのか?」をテーマに、2〜3人組に別れて京都の街へ。
私は出町柳商店街へ行く参加者に同行しました。

10ウン年前、出町柳に会社があったところで良く知っているつもりだったし店もそんなに変わってないけど、発見がいっぱいありました。

食べると一言でいっても、感動体験を追憶体験していたり、上質な食材を得ることで上質な暮らしを体験したり、隠れた銘菓を通じて隠れ京都を体験したり、仲間と食を囲んで趣味を共有したり・・・京都のちょっと外れならではの特徴も色々見えました。
住んでた時はただの寂れた商店街だと思ってたけど、観察してみて人と話して、お店の人や常連さんの誇りや旅人の喜びなんかに触れました。

参加者の方の動きで面白いな〜と思ったのは、個別行動して合流した時に発見を共有したり、役割を分けて(例えば店に並んで見る/俯瞰してみる)観察したりと、人によって様々だということ。
そういう参加者の様子を見て、私は参加してしまうタイプなんだという気付きもありました。

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シャドウイング(ストーキング的な観察w)してる参加者

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勇気を振り絞って声かけてインタビュー

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ユーザーとして買い食い体験してみるw

京都でフィールドワークすると参加者も楽しめていいですよね!


集めたデータを分析してみる

会場に帰ってからは、写真を絞り込んで印刷してKA法による分析を実践!
講義と合わせて3時間で分析するという過酷な時間割を皆さんこなしてました。すごい。

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写真を選んで

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印刷して、ちょきちょき切る。ここまで皆さん早かった!

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そして、KAカードづくり。

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似ている価値をグループにして空間配置。

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そして発表&講評タイム。

短時間の中でも洞察が鋭い発表があったりしてなかなか聴き応えのある発表でした。講評が厳しくて有名な浅野先生も「いい視点だね」という場面も。
また講評の中で、さらに洞察を深める視点やプレゼンの仕方、ビジネスの事例など、様々なヒントをいただきました。


やってみて失敗してみる学び

アンケートの回収率がいつも高くて、今回も36人中34人の方が回答してくださいました。

いただいたご意見の中で多かったのが、失敗したことをよい経験と捉え次に活かそうとすること。
また、もやもや得たこと、そのもやもやを議論にできなかった反省も多く見受けられました。

みなさんの学びに対する姿勢が素晴らしくて眩しいです。
私も見習わなきゃ・・・とアンケートを拝見しながら、背筋が伸びました。

ほか、反省点や今後実施していきたいことには、
・観察すること/常に問を立て続けること
・時間が足りなかった
・プレゼン準備・能力が足りなかった
・議論が足りなかった
など具体的な反省点があがっていました。

企業などのワークショップでは、その時間内でスッキリ終わるように設計されていることが多く、「できた」という満足感はありますが、いい意味のもやもやがあまり残りません。
浅野先生のワークショップは、はじめてであれ一通り体験し、失敗を通じて自ら気づく経験ができるように設計されているのだと感じました。

ワークショップは、できることがゴールではなく、気付きの数や質が大事ですね。

そんな、気付きの多い参加者のブログも紹介します。

ブログがない方は、Facebookでリフレクションされているかたも。

濃い1日でしたね。

次回は7/9(土)、テーマは「観察とカスタマージャーニーマップ」です。
次回も欠席者がいるので、1〜2の空きがでるかも?その場合は、Facebookページで告知しますね!


UXDセミナーレポート